30-16 刻みネギが担う絶妙なアクセント
うどんにもラーメンにも乗っている、刻みネギ。
子どもの頃はその役割がさっぱり分かりませんでした。
当時の味覚はいまいち思い出せませんが、
「ネギは無い方がいいのに」と
思っていた記憶が少し残っています。
当時はまだ、ネギのツンとくる辛さを
おいしいとは感じられなかったのでしょう。
いつからか、麺類を食べる時に
刻みネギは“欠かせない存在”に変わりました。
特にそうめんの時には、刻みネギを
たっぷりかけて食べるのが好きです。
刻みネギがあった方が
さっぱりしたおいしさになるような気がしていたのですが、
意外にもネギには
「体温を高めて血行を良くするはたらき」があるそうです。
その成分の名前は“硫化アリル”といい、
ネギの白い部分に多く含まれています。
ツンとくる辛みのもとも、この硫化アリルです。
特に指先の冷えを防ぐ効果があるそうなので、
特に冬に摂り入れておきたい成分ですね。
一方、ネギの青い部分には
カリウムが豊富に含まれています。
これは、高血圧の人に特におすすめしたい成分です。
カリウムを摂取すると塩分を
体の外に出すはたらきが促され、
血圧の上昇を抑えることが出来るからです。
なんとなく食卓では“脇役”だと感じていたネギに、
頼もしいはたらきがあることを知りました。
納豆に混ぜたり冷ややっこに乗せたり、
刻みネギが醸し出す和食らしい良さは、
我が家の食卓には欠かせないアクセントです。