30-02 多幸と書いて縁起を担ぐタコ
関西ではタコが“縁起の良いもの”として
食卓に出されていることをご存じでしょうか。
何故そうなったかというと、
多くの幸せがあることを“多幸”と書き、
タコウと読む音がタコに似ているからです。
赤ちゃんの誕生を祝うお食い初めでも、
その由来からタコの料理を出す家庭が多くあるそうです。
関西、タコ、と聞いて、タコ焼きを
思い浮かべる人も多いでしょう。
かつて大阪へ出かけた時に、
街のあちこちにタコ焼き屋さんがあって
「この地域の人たちは本当にタコ焼きが好きなんだな~」
と感じた記憶があります。
タコ焼きももちろん、新鮮なタコのプリッとしたおいしさは
ほかの食べ物には無い独特なおいしさがありますね。
吸盤の食感も面白くて、食べていて楽しくなります。
兵庫県の明石近海では毎年1,000トンものマダコが漁獲されます。
その量を聞くと、マダコの産地として
日本一であることに深く納得します。
マダコが1年で一番おいしいのは梅雨が始まる頃、6月です。
6月からお盆時期、8月まで旬が続くことから
マダコは夏らしく“麦わらダコ”とも呼ばれることもあります。
新鮮なタコは、お米と一緒に炊いて
タコ飯を作っても良さそうですね。
新鮮なタコから海の栄養を得て、
夏の暑さを乗り切っていきたいです。
多幸という文字を頭に浮かべながら食べると、
タコのおいしさがますます深まる気がします。